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骨粗しょう症と骨密度検査

毎年10月20日は、国際骨粗鬆症財団(IOF)により「世界骨粗鬆症デー(World Osteoporosis Day)」と定められています。更に10月8日は「骨と関節の日」、10月10日は「転倒予防の日」と、10月は「骨と健康」を考える機会が多く設けられています。
そこで今月は、「骨粗しょう症と骨密度検査」についてご説明させて頂こうと思います。

「骨粗しょう症」は、骨が弱くなり骨折しやすい状態になる病気です。 骨に含まれるカルシウムなどの量を「骨密度(骨量)」といい、これが骨の強さを表す指標です。この骨密度が低下してしまうと、ちょっとした転倒などで骨折しやすくなります。

骨代謝と骨質について

骨粗しょう症

私たちの身体の骨は、他の器官と同様に常に新しい組織に生まれ変わるため、「骨代謝」を繰り返しています。「骨代謝」とは、古い骨を溶かす「骨吸収」と、そこに替わる新しい骨を作る「骨形成」がバランスを取りながら繰り返す状態で、「骨代謝」には「エストロゲン」という女性ホルモンの1つが関係すると言われています。

女性の場合、この「エストロゲン」が閉経後に減少するため、骨粗しょう症のリスクが高くなります。日本では60歳代で約30%、70歳代で約50%の女性が骨粗しょう症を発症していると言われ、この数字は同世代の男性の約3倍となっています。

エストロゲンの欠乏や減少は骨粗しょう症の大きな要因として挙げられますが、その他にも加齢、遺伝的体質、アルコール多飲、運動不足なども発症の一因と考えられています。

更に、骨の強度のためには、骨密度だけでなく「骨質(骨の質)」も重要です。
カルシウムが骨質の高い骨をつくるために必要なことはよく知られていますが、骨中のコラーゲンの量や質も大切な要因なのです。

例えば竹の幹をご想像ください。
若い竹は良くしなって反発力もあり、強い力を加えなければ割れたりはしません。一方、切られて時間が経った竹は茶色く軽くなり、若い竹よりも簡単に割れてしまいます。

加齢に伴う骨の成分の劣化などで、骨質が低下すると骨折しやすくなります。
また、骨粗しょう症の初期段階は無症状のため自覚症状に乏しく、検査を受けなければ気づかないまま進行してしまう場合が多いのです。

骨粗しょう症と骨密度検査について

当クリニックでは、DXA(デキサ)法による骨密度検査装置を設置しております。DXA法は、旧来のMD法よりも正確な値を測定することができる検査法です。
実際の検査そのものは、数分あおむけになって頂くだけの苦痛のない検査です。また、検査終了後10~20分程度で検査結果をご提供することが可能です。

骨粗しょう症は、初期段階に自覚症状があらわれにくく、骨密度検査で確認をしない限り進行に気が付きにくい病気です。
少しでも気になる方は、一度医師にご相談ください。

技術部長 八木

「骨粗しょう症検査のご案内」はこちら